ソフトテニス初心者におすすめ!ガットの知識を深めて思い通りのボールを打つ

ソフトテニス

ソフトテニスの道具の中で意外と軽視しがちなのが「ガット(ストリング)」ではないでしょうか。

初心者でもガット選びは重要です。

たくさんあるガットの種類の中から、自分に合うものを探す方法について紹介していきます。

  • ガットの種類はどのようなものがあるのか知りたい
  • ガットをいつ張りかえればいいの
  • ガットが切れてしまったらどうしたらいいの

このような疑問に答えていきます。

ガットの特徴を知り、上達のスピードを加速させましょう。

ガットについて色々知ることであなたに合うガットを見つけることができると思います。

関連記事⇒ソフトテニス初心者におすすめのガットの豆知識【硬さ・テンション・張替えタイミング】

ガットの語源…

「ガット(GUT)」は「腸」という意味です。

現在販売されているガットはほとんどの物が「シンセティック(ナイロン)」で出来ているのですが、以前は「羊」の腸を細くねじって糸状にしてテニスラケットに張っていました。

今ではプレイヤーの人口が多いことから羊では生産も間に合わないこともあり、「牛」の腸が主流となっています。このような天然素材で作られていることから牛の腸のガットを「ナチュラルガット」と呼んでいます。

日本ではラケット(ソフトテニス、バドミントン)に張られる糸を総称して「ガット」と呼んでいますが、外国では「ストリングス」と呼ぶことが主流のようです。

ガットの材質と特徴

ガットの材質について解説します。

ナチュラルガットの特徴

ナチュラルガットとナイロンガットを打ち比べてみると、ナチュラルガットの方が打球感が良いのが特徴です。
性能の保持力も抜群で、張り上げてからのゆるみが遅く、ナイロンに比べると倍の保持力を持っています。
(もちろん使用の度合いやプレイスタイルにもよります。)

ナチュラルは天候に左右されると言われますが、現在の商品は天候に関係なくプレイ出来る様にコーティングがされているので大丈夫です。

価格が安いものでも数千円からと高価である為、あまり一般的とは言えませんが、打球感の良さとコントロール性の良さから初中級者の上達をサポートするガットのひとつです。

価格が高いというのに人気がある理由は、牛の腸という天然繊維ならではの弾力性から生まれるマイルドな打球感、反発性、ホールド製、振動吸収性、テンション維持力といったすべての特性に優れ、トータルな性能においては、いまだナチュラルガットを超えるシンセティックが存在しないからです。

ナイロン(シンセティックガット)の特徴

ナチュラルガットに変わり、現在おもに使用されているガットです。
ナチュラルガットに比べ価格が低価格であり、プレイスタイルに合わせて様々なタイプのものが作られています。
一部のプロ選手と一般上級者プレイヤーを除き、大半のプレイヤーがナイロンガットを使用しています。

ポリエステルガットの特徴

ポリエステル素材のガットですが、特にスピン系のハードヒッターで、ガットが切れやすいプレイヤーに人気があります。

切れにくいという耐久性はありますが、「伸び」に関しては劣るため、頻繁にプチプチ切れる人にはかなりお勧めです。
しかし、数ヶ月は張りっぱなし…という人にはあまり向いてはいない材質かも知れませんね。

ガットの構造

モノフィラメント…

単一繊維の芯材に側糸を巻きつけて作ったガットです。
シャープな打感と、反発性があり、耐久性があるのが特徴で、単純な構造の為価格も手頃です。

マルチフィラメント…

沢山の細い繊維を束にしたガット。
製造の段階で手間がかかっているだけに、モノフィラメントに比べ価格が高めです。
しかし、ナチュラルガットに近い心地よい打球感が得られます。

ガットの太さ

同じ材質のガットで比較した場合、やはり幅の太いガットのほうが切れにくくなります。
しかし、耐久性だけでなく打球感や特性も違ってくるので、材質のほかにも太さは選ぶときの重要なポイントになります。

細いタイプ

メリットは反発性が良く、回転がかかりやすい事ですが、デメリットはハードヒッターやスピンプレーヤーにはストリングが切れやすいという難点があります。

太いタイプ

メリットは耐久性に優れている事ですが、デメリットは細いものに比べ反発性が落ちます。

中間の太さ

オールラウンドガット。まず自分にあったガットを探そうとしたとき、まずは中間の太さのガットを選びましょう。

そして、もっと「飛び」などの反発性が欲しいと感じたら、次回の張り替えのときに少し細めのものに変えてみましょう。
切れやすいなと感じた場合は、少し太いものに変えてみるなどの判断基準として選びやすくなります。

もちろん使っていて不満を感じないのであれば、次ぎは材質や構造の違うガットを試して見て、自分に一番あったガットを探しましょう。

ガットの硬さ

フレーム(ラケット)にも硬さがあるようにガットにも硬さがあります。

硬いガット

反発性が良いく、ボールを弾くような打球感があります。
モノフィラメント構造のガットは単一繊維の芯材なので硬いガットが多いです。

柔らかいガット

ボールがラケットに吸いつくような打球感があります。
衝撃吸収性が良く肘などにもやさしいのが特徴で、マルチフィラメントやナチュラルガットが柔らかい場合が多いです。

ガットを張る強さ(テンション)

適正テンション

フレームによって適正テンションは様々です。
同じ商品名のラケットでもフェイス面積(ラケットの面)の大きさで適正の数値は違います。
面の小さいミッドサイズと面の大きなオーバーサイズでは同じテンションで張るとミッドサイズのほうが硬く仕上がります。

それはストリングを通す穴の間隔が狭くなり面圧が高くなる為です。
新しいラケットにガットを張る場合、まずはそのフレームの特性を見る為に適正テンションの中間で張ってみるのが良いでしょう。

テンションと飛びについて

ガットはゆるく張るとボールが良く飛び、硬く張ると飛びにくくなると言われていますが、実はそうとは限りません。

ゆるく張ることによりガットのしなりを利用してボールを飛ばしていたので、ゆるい方がトランポリンのような要領でボールを飛ばしやすいのです。

しかし、厚ラケなどのフレームの反発でボールを飛ばすラケットはある一定の硬さまでは、ガットを硬く張れば張るほど逆にラケットの性能を強調し、ボールがよく飛ぶようになるのです。

季節による違い

季節のよっても違いがでてきます。

夏場は気温が上がるためガットが柔らかくなり打球が伸びます。逆に冬場は冷たくなるためガットも硬くなり飛びが悪くなります。ガットが切れなくて張り替えのタイミングで迷っている場合は季節の変わり目で張り替えるのがおすすめです。

ガットの張り替えのタイミング

ガットの寿命は切れない場合でプレイ時間で20~30時間と言われています。
中級プレイヤーで週に1度、2時間程度のプレイで約3ヶ月が張り替えの目安と言われています。

ソフトテニスや硬式テニスでも女性プレイヤーなど力の弱い方の場合はあまりガットが切れるということはありませんが、打球のダメージでテンションが徐々に落ちてきます。

ゆるんでしまったガットではせっかくスウィートスポットに当たってもコントロール性が劣ってしまい、打球感もいまひとつという状態になります。切れないからと使いつづけるのではなく、ゆるんできたら張り替えるのが上達への近道です

ガットの切れる理由

ガットが切れるのにはいくつかの理由があります。
打球によるノッチングガットは縦糸(メイン)と横糸(クロス)を編んで張上げます。

打球時にその交差した部分がお互いに食い合うような形で切れてしまいます。これは主にモノフィラメントのタイプのガットに多い切れ方です。

土のコートなどで埃や砂がボールに付き、それを打球することによりガットにキズが付き切れやすくなります。マルチフィラメントのガットは表面のコーティングが破れると中の繊維が剥き出しになり、細い繊維がプチプチと徐々に切れていきます。

グロメットの破損から引き起こすガットの切れ…(グロメットとはガットを通す穴です。)

プラスチックなどの樹脂で出来ていて、乾燥などで割れてしまいます。
割れてギザギザになった穴にガットを通す為にガットの表面コーティングに傷が付いてしまいます。

コーティングが破けてしまう為に中の芯にも傷が付き、ガットを張りなおしている最中に切れてしまったり、うまく張りあがったとしても打球の衝撃ですぐに切れてしまうこともあります。

グロメットは消耗品なので割れたり裂けてきたら取り外して交換することも出来ます。
硬式テニスラケットの場合では1,500円前後であり、品番単位でパターンも違います。
通常はお店には置いていないので注文して取り寄せてもらうことが出来ます。

ソフトテニスではグロメットを交換することはほとんどありません。

ガットの切れる位置でわかる自分のレベル

基本的にラケットスポーツは面の真中にボールを当てることにより狙ったところへ打ちこむことが出来ます。

真中で切れてしまう人…

ズバリとても上手な人の切れ方です。真中にしか当てないために真中に集中してダメージを受けるので切れやすくなるのです。一般のプレイヤーでもハードヒッターの場合は3日ともたずに切れることもあり、プロの選手などは1試合で切れてしまうほどの様です。

はじっこで切れてしまう人…

フレームの近くで打球してしまうと必要以上に負担がかかってしまう為、うっかりミスショットをしてしまうと一発で切れてしまうこともあります…。特にガットを新しく張り替えたときなどは、弛みが少ない為にさらに切れ易い状態になっています。

ガットが切れてしまったら

試合や練習中に「ガットが切れてしまった!」というときはどのようにしたらよいでしょうか。

ガットを切ってテンションを開放する

練習のたびにガットが切れることはありませんが、切れてしまったときは中心から放射線状に十文字にすべてのガットを切って、テンションを解放してあげましょう。

一箇所だけ切れたまま放っておくと、そこだけテンションが緩くなりますが、他が締めつけられたままの状態なのでフレームが変形してしまう恐れがあります。ニッパーで切ると切りやすいですよ。

サブのラケットを準備しておく

試合中にガットが切れてしまった場合、棄権になってしまっては悲しいですよね。ラケットがないと試合を続けられないので、その時でも慌てないように、2本目のラケット準備しておきましょう。

いつも使用しているメインと同じラケット、同じガット、テンションが理想的ですが、お金もかかるので、前に使用していたラケットをサブラケットとして持ち歩いていると良いと思います。前に使用していたラケットであれば、昔の感覚をすぐに取り戻せると思います。

サブラケットのポイント

サブのラケットは普段から使わないともったいないので、練習で使える仕様にしておくと便利です。

・ガットは自分が気になっているものを張る。
⇒ お試しで打ってみるようにしておく。気に入ればメインのラケットに張る

・ガットのテンションを変えてみる。
⇒ 緩め、硬めどちらが自分に合っているのか試してみる。

・雨の日用として準備しておく
⇒ 雨の中での練習で使用してメインのラケットのガットを消耗させない

ラケットの保管方法

暖かい季節しかプレイしない人などで半年以上ラケットを使用しない場合はガットを切って保管しておくとフレームの性能を長持ちさせてあげることが出来ます。

また車などの高温になる場所での保管もフレームに負担をかけるので避けたほうが良いです。

梅雨時期の湿度が高い状態もガットを劣化させる要因です。ラケットバックに入れて乾燥させておきましょう。
雨でガットが濡れてしまったときはタオルでしっかり拭いてからしまうとガットの伸びを抑えることができます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回はガットの豆知識について紹介しました。

ガットは消耗品です。切れるまで使うのではなく、3か月に1回は張替えを行い、最適な状態でプレーができると上達も早くなると思います。

ラケットの種類はたくさんあるので、どれを選んだらよいか悩んでいる人はこちらの記事を読んでみてください。

あなたも素敵なソフトテニスライフを。

関連記事⇒ 初心者がソフトテニスラケットを選ぶ7つのポイント

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