ソフトテニスの道具の中で、意外と軽視されがちなのがガットです。
しかし、ボールをとらえて打ち出すのはストリングの役割なので、ガットの管理をおろそかにすると、思ったようなボールが打てなくなり、上達の妨げにもなってしまいます。
今回は初心者におすすめの豆知識【語源、材質、太さ】を紹介していきます。
- ガットの語源て何だろう
- ガットの材質はいろいろあるけどどれが良いかわからない
- ガットの太さはいろいろあるけど違いがわからない。
- 自分に合うガットは結局どれなんだろう。
このような疑問に答えていきます。
この記事を読んでいただければ、初心者のあなたでもガットの大切さがわかり、ラケットの性能を生かすことであなたのプレーも上達していくでしょう。
ガットのテンション、張り替えタイミングに関する記事は下の記事で紹介しています。
関連記事 ⇒ ソフトテニス初心者におすすめのガットの豆知識【硬さ・テンション・張替えタイミング】
ガットの理れる理由、保管方法に関する記事は下の記事で紹介しています。
関連記事 ⇒ ガット(ストリング)が切れる理由・切れたときの対処法【ソフトテニス】
ストリングとガットの語源…
一般的にテニスラケットのガットやストリングと呼びます。
呼び方はガットでも、ストリングでもどちらでもよく、みんなで呼びやすい方で問題ありません。
語源だけでも知っていると、少しガットに詳しくなった気がして、ガットにさらに興味がわいてくると思います。
ガットの語源
「ガット(GUT)」は「腸」という意味です。
以前は「羊の腸」を細くねじって糸状にしてテニスラケットに張っていたようです。
GOSENのハイシープ・ミクロパワーという商品がありますが、この「シープ」は羊から来ているんですね。
今ではプレイヤーの人口が多いことや、羊では生産も間に合わないこともあり、「牛の腸」が主流となっています。
このような天然素材で作られていることから「牛の腸」のガットを「ナチュラルガット」と呼んでいます。
天然素材の植物由来の「バイオガット」という種類も出てきています。
ストリングの語源
「ストリング(string)」とは「ひも、糸」という意味を持っています。
関東大会以上の大会になると会場でストリンギングサービスをやっていたりしますね。
その時はストリンギングといった方が響きがよく感じます。
最近の素材は、ナイロンやポリエステルの材料が主なのでストリングの方があっているんですね。
ちなみに、日本ではラケットに張られる糸を総称して「ガット」と呼んでいますが、外国では「ストリングス」と呼ぶことが主流のようです。
ストリングスと呼ぶとかっこいいですが、長いので呼びにくくなりますね。
呼び方は伝わればよいので、この記事では「ガット」と呼ぶことにします。
ガットの材質と特徴
ガットの材質について解説します。
ナチュラルガットの特徴
ナチュラルガットとナイロンガットを打ち比べてみると、ナチュラルガットのほうが打球感が良いのが特徴です。
打球感の良いと、ボールをしっかりコントロールしたいプレーヤーには、気持ちよくボールを飛ばせると思います。
性能の保持力も抜群で、張り上げてからのゆるみが遅く、ナイロンに比べると倍の保持力を持っています。
ナイロンやポロエステルに比べれば少し高価です。
しかし、柔らかい打球感から、テニス肘になっている人や、肘や腕に違和感を感じる方にはお勧めです。
ゴーセンから植物由来の次世代ガットが出ています。
植物のチカラを最大限に引き出し、これまでにない柔らかい打球感と反発力を実現した「ネイチャーズ バイオガット」。
強い打球に打ち負けてしまう方、思うようにスクロールできない方、腕に負担を感じている方にぴったりです。
ナイロンガットの特徴
ナチュラルガットに変わり、現在おもに使用されているガットです。
ナチュラルガットに比べ価格が低価格であり、プレースタイルに合わせて様々なタイプのものが作られています。
ナイロンとポリエステルの複合のものの出ています。
ポリエステルガットの特徴
ここ数年注目されつつあるポリエステル素材のガット。
切れにくいという耐久性はありますが、「伸び」に関しては劣ります
練習頻度が多く、頻繁に切れる人にはかなりお勧めです。
数ヶ月は張りっぱなし…という人にはあまり向いてはいない材質です。
YONEXからPOLYACTION PRO「ポリアクションプロ」というガットが発売されました。
これはポリエステルを使用したガットになります。
船水プロとの共同開発というものです。
私も試打をしてみましたが、打球音が全く違う!!と感じました。
テック5300よりも軽い打球感と気持ちのいい打球音でした。
テック5300よりも打球音が大きいんです。
ソフトテニスの魅力を倍増するような、音でも楽しめるガットだと感じました。
体育館でソフトテニスをすると音が気持ちよくてプレーもよくなることってありますよね。
そのような感覚が外でも体感できるような期待があります。
ほかの方のレビューではピストルのような弾丸の音も出るようです。
ガットの構造
モノフィラメント…
単一繊維の芯材に側糸を巻きつけて作ったガットです。
・シャープな打感
・反発性があり
・耐久性がある
単純な構造の為、価格も手頃です。
マルチフィラメント…
沢山の細い繊維を束にしたガット。
製造の段階で手間がかかっているだけに、モノフィラメントに比べ価格が高めです。
しかし、ナチュラルガットに近い心地よい打球感が得られます。
ガットの太さ
同じ材質のガットで比較した場合、やはり幅の太いガットのほうが切れにくくなります。
しかし、耐久性だけでなく打球感や特性も違ってくるので、材質のほかにも太さは選ぶときの重要なポイントになります。
主に太さは1.2mmから1.38mmくらいの幅があります。
0.18mmしか違いませんが、意外と印象は変わって見えます。
細いガット1.2mm-1.29mmの特徴
反発力が高くサーブ&ボレーが多い選手には向いています。
細いガットは反発力が多く、ボールの伸びが良くなります。
また、喰いつきもよくドライブがかけやすいのも特長です。
太いガット 1.3mm以上の特徴
安定感が高くグランドストローク向きです。
反発力は弱まりますが、切れにくいため耐久性はアップします。
ボールのホールド感と打球感が安定します。
太さの選び方
自分にあうガットを探すときは一番売れているガットを最初に選ぶのがおすすめです。
ゴーセンで売れているガットから選ぶと、以下の2つがおすすめです。
ハイシープミクロ 1.35mm 太めの代表
ミクロパワー 1.25mm 細めの代表
そして、もっと「飛び」などの反発性が欲しいと感じたら、次回の張り替えのときに少し細めのものに変えてみましょう。
ホールド感か欲しいと感じた場合は、少し太いものに変えてみるとよいでしょう。
最初に使ったものを基準として、次の時に上げるか、下げるかすると太さの影響がイメージしやすく、選びやすくなります。
もちろん使っていて不満を感じなかったのであれば、そのままでも構いません。
2種類の太さを組み合わせたガット
縦糸と横糸の太さを変えてより最適な組み合わせにしたガットもあります。
ゴーセンから出ている、「剛戦®X7V」と「剛戦®X5S」というものです。
剛戦®X7Vは細めで以下の構成です。
・縦糸:1.22
・横糸:1.24
剛戦®X5Sは太目で以下の構成です。
・縦糸:1.25
・横糸:1.32
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回はガットの豆知識「語源、材質、太さ」を紹介しました。
ボールと直接接触するガットはとても繊細です。
太さや種類が変わっただけで、あなたのプレーにも大きな影響を与えます。
今回紹介した内容は感覚要素があるので、あなたが使った感覚とは合わない部分があると思います。
初心者のあなたは、ガットの違いを感じられないかもしれないので、その時はスポーツショップで相談するとよいでしょう。
材質や構造の違うガットも試して見て、自分に一番あったガットを探しましょう。
あなたもガットの特性を理解して、あなたに合うガットを探してみてはいかがでしょうか。
あなたも素敵なソフトテニスライフを。
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